02.文化祭明けと曲作りと阿呆

※キャラが多いため名前表示されてます。
 そのせいで読みにくいですが適当に読み流してください。


シロユキ「はぁ〜やっと昼飯だ〜」
ケイスケ「お前学校に昼飯とアンプの電気代払わせるために来てるだろ」
シロユキ「バカいうな。ちゃんと遊びに来てる」
ケイスケ「帰れ」
シロユキ「冗談。何のために通ってると思ってんだよ」
ユウイチ「勉強のために通えよ……」
シロユキ「無理だ」
ユウイチ「さいですか……卒業するだけってそんなに意味無い気がしない?」
ケイスケ「高校卒業したらメジャーに出れるからだろう?」
ユウイチ「そうなのか?」
シロユキ「は…………!!!!!!」
ケイスケ「そんな驚くなよ……リアルフェイスになってキモいぞ」
シロユキ「そうだよ! だうだったんだよ!」
ケイスケ「忘れてたのか……?」
シロユキ「ば、バカいうなオレに限ってそんなことあるわけないだろ?」
ケイスケ「存分にありえるな」
ユウイチ「だね」
シロユキ「微塵も否定はしてくれないのか……」

マヨ  「珍しいね部室で食べてるの」
ケイスケ「おう。お姫様お三方かめずらしい。遠足かい?」
アスミ 「ま、そんなとこよ」
ミユ  「今日教室に人が多くて。たまたま見かけたから追いかけてきてみたの〜」
シロユキ「なんで人が多いんだろうな今日……」
ケイスケ「さぁな。なんかの陰謀だろ」
ユウイチ「大所帯になったなぁ。長机とパイプ椅子使おうよ」


 アスミ |  ミユ  |  マヨ
――――――――――――――――――
        机                |
――――――――――――――――――
ユウイチ | ケイスケ | シロユキ


シロユキ「……合コンっぽくなってるぞ!?」
マヨ  「なんできっちり向かい合ってんの!?」
アスミ 「ちゃんと仕切ってよ幹事さん?」
ユウイチ「本日はお日柄もよく〜……」
ケイスケ「言うのかそういうの」
ユウイチ「A組の教室は織部を見に来た女子に占拠され」
ケイスケ「お前のせいか」
シロユキ「いたいっ!」
ユウイチ「またB組もお三方を見るために男子に占拠され」
マヨ  「そうなんだ……」
ミユ  「すごいなぁマヨとアスミ〜」
アスミ 「あんたもね」
シロユキ「ファンがいるっていいことだぞ」
マヨ  「あたしたちが教室に居れないって意味無くない?」
ケイスケ「熱烈なファンによって持ち物が無くなってないといいな」
アスミ 「さっき体操服が無かったんだけど知らない?」
ユウイチ「すでに犠牲者が……」
ミユ  「私も。誰か私の制服知らない?」
シロユキ「あぁ、啓輔が着てたぐはっ!」
ケイスケ「あらぬ誤解を振りまくな」
ミユ  「……着ても良いけど、ちゃんと返してね?」
ケイスケ「盗ったことになってるじゃないか!!」
シロユキ「やめっ! ぐはっ!」

アスミ 「そういえば織部」
シロユキ「あん?」
アスミ 「曲ってどんな風に作ってるの?」
シロユキ「ほほぅ。知りたいか?」
ケイスケ「いや。全然」
シロユキ「おまえにゃ聞いてないっ」
ミユ  「でもちょっと気になるよね」
マヨ  「どうせアホくさい作り方に決まってるって」
ユウイチ「とりあえず聞いてみればいいじゃん」
シロユキ「いいよっもういいよっ!」
ユウイチ「ほらいじけた」
アスミ 「ガキね」
シロユキ「カッチーン! 頭来た。教えてやろうオレの偉大な曲作りを!」


そう、それは、一昨日のことだ。


サツキ 「シロ、新曲作れ」
シロユキ「いきなり無茶言うな……せめて歌詞かフレーズをくれ」

練習に集まった面々が休憩に入り、雑談の中にいきなりそんなことを言い始めた。

タツミチ「そうだね。時期も変わってきてるしそろそろ新しい曲も演りたいし」
ソウジ 「はっはっは。腕の見せどこじゃねぇか」
シロユキ「つってもなっそんなポンポンでねぇよ」
サツキ 「出ないじゃない。出せ」
シロユキ「容赦なさ過ぎるぞ!!」
サツキ 「ふぅ困ったものだな。ここにはお前意外曲を作れる人間が居ない」
シロユキ「ちったぁ考える努力をしろよお前ら」
タツミチ「じゃぁみんなで考えてみる?」
ソウジ 「お? やってみるか?」

こうして今日の議題が『新曲』に決まった。

タツミチ「で、どんな曲にしようか?」
ソウジ 「俺ぁはやっぱロックだな」
サツキ 「じゃぁストレートで」
タツミチ「僕はカルアミルクで」
サツキ 「ついでにフライドポテトも」
シロユキ「ご注文は以上でよろしいでしょうか?」
全   『はーい』
シロユキ「って飲み屋ごっこやってる場合じゃねぇよ!」
タツミチ「こういうノリもありなんじゃない? お酒系をヒントに……」
シロユキ「何を作るんだ何を」
サツキ 「ほら、飲んだら出るものがあるだろ?」
シロユキ「そんなもん求めてねぇよ!!」
ソウジ 「はははははっ!」
サツキ 「飲み屋の忙しさ的なもので行くか」

ソウジ 「すみませ〜ん注文良いっすか!?」
タツミチ「はい。承ります!」
サツキ 「甘酸っぱいけど咽越しのいい飲み物」
シロユキ「なんなのか言えよ!」
ソウジ 「切なくて涙の味のあの夏の思い出ぇええぐえぐっ」
シロユキ「泣くなよ! それは注文か!?」
タツミチ「以上でよろしいですか?」
シロユキ「あるのかよ!! っていうかこの会話に意味があるのかよ!?」
サツキ 「あるぞ。大いにある。この会話の1語1語が歌詞になるんだ」
シロユキ「しねぇよ!」
ソウジ 「うははははっ! じゃぁスウィートキッスの追加で!」
タツミチ「申し訳ございませんっそちらの方はただいま品切れでして……」
シロユキ「どこまで続けるんだよっしかもタツミチなりきりすぎ」
タツミチ「あははは。で、結局どんな曲なの?」
サツキ 「ふむ。出来るならバラードだな」
タツミチ「なんで?」
サツキ 「冬だしな。爽快な曲よりまったりとした音楽を聴きたくないか?」
ソウジ 「えー俺ぁはノリがいいほうが良い」
シロユキ「まぁ思いついたら書いてることは書いてるが。歌詞は貯まってるが曲がない」

サツキ 「見せろ」
シロユキ「ヤだ」
サツキ 「その歌詞から曲が浮かぶかもしれんだろう」
シロユキ「お前に見せるのだけは絶対イヤだ」
ソウジ 「ぬははははっ嫌われてんなサツキっ! じゃ、俺に見せろっ」
シロユキ「ソウジに見せても意味がないだろ」
ソウジ 「ひでぇ!!!!」
タツミチ「僕は?」
シロユキ「駄目だノーリーズン」
タツミチ「理由すらない!?」

サツキ 「結局駄目か」
シロユキ「別にいいぞ」
ソウジ 「いいんかぃ! じゃぁさっきの渋りはなんだよ!?」
シロユキ「ノーリーズン」
タツミチ「やっぱり!?」

シロユキは持っていたカバンからメモ帳と大学ノートを出すと他の奴らに差し出した。
パラパラとその歌詞帳をめくる。

サツキ 「……シロ、曲は?」
シロユキ「だからソレを今思いつけよ!」
ソウジ 「コレだけじゃただの恥ずかしい文章だなぁ」
シロユキ「恥ずかしいゆーなよ! 恥ずかしいだろ!!」
タツミチ「ほら、このフレーズとか見てよ」
サツキ 「クッサ」
シロユキ「てめーらいっぺん死ね!!!」

タツミチ「まぁ、時期的にはこのバラードっぽい歌詞とか丁度よくない?」
ソウジ 「へぇ。だが、曲がないっと。どうやってつくる?」
シロユキ「とりあえず適当に歌ってみろよ」
サツキ 「ほほぅ……そうきましたか」
タツミチ「ほほぅ……」
ソウジ 「ほぅ……」
シロユキ「…………」











シロユキ「な?」
サツキ 「ええぃじれったいな。シロ歌え」
シロユキ「だから思いつかねぇからいってんだっての」
タツミチ「たとえ思い立っても、ちょっと歌うのはハズいね……」
ソウジ 「まぁポエムの羅列を見られるよりマシじゃね?」
タツミチ「確かに」
シロユキ「オイ! オレを恥ずかしいものあつかいすんなよ!」

サツキ 「……んーこの歌詞、漢字違うぞシロ」
タツミチ「え、あ。ホントだ。休日が体日になってる」
ソウジ 「バカッあえてだあえて」
サツキ 「そうか、体日の午後という日があるのか」
シロユキ「ねぇよ!! やめろよそういうの指摘すんの!」
タツミチ「あはは。小学生みたいな間違い方だよこれ」
シロユキ「うっせええええええ!」



進まないので楽器を弾きながらやることに。

そしたら、自分で曲を思いついた。
……ラッキー?
自分で思いついた曲ひ楽譜にまとめていく。
その間、それにあわせてサツキたちも自分のパートを作る。
その日のうちにその曲は出来上がった。

サツキ 「ふん。やれば出来るじゃないか」
シロユキ「……まぁな……」
ソウジ 「ま、俺のお陰だがな」
シロユキ「一万倍に薄めたカルピスの味ほども協力してないだろ」
タツミチ「まぁ、僕のお陰だからね」
シロユキ「あぁ。お前はよく頑張った」
ソウジ 「それって差別か!? 差別なのか!?」
サツキ 「いや、愛だ」
タツミチ「シロは噂のツンデレだから」
シロユキ「……んなわけない…わよ?」
ソウジ 「恥ずかしそうにクネクネすんなよ!!!」
シロユキ「ほらほらどうしたぁ!」
ソウジ 「ひぃ! 寄ってくんな……!!」
タツミチ「……逃げたね」
シロユキ「ふ、意気地なしめ」
サツキ 「今のはキモかったな」
タツミチ「キモかったね」
シロユキ「酷いっ!」

シロユキ「そこ激しめにな。サビが近いから」
サツキ 「俺がそこで もいん! って叫んでやるから」
シロユキ「何でだよ!」
サツキ 「も・い・ん?」
シロユキ「区切り方の問題じゃねえよ!! いらねぇっての!」
サツキ 「わがままだな……じゃぁ……」
シロユキ「いらんわ!」
タツミチ「Oh〜★」
シロユキ「むしろOK!」
ソウジ 「テレビのセクシーボイスみたいじゃねぇか!」
サツキ 「やはり……タツミチを選ぶのね」
シロユキ「許せ……オレにはこいつしかいない」
サツキ 「私がいるじゃない!」
シロユキ「……ごめん!」

ソウジ 「……何やってんの?」
他   『さぁ……?』











マヨ  「アホでしょあんた達」
シロユキ「……間違いねぇよ」
ケイスケ「阿呆」
シロユキ「ホントすんません……って酷いなお前らっ」
マヨ  「だって」
ケイスケ「なぁ?」
ユウイチ「ねぇ?」
アスミ 「……はぁ」
ミユ  「あはっ」
マヨ  「結論は……聞きたい?」
シロユキ「アホでいいです……」
全『あはははははははっ』

楽しいはずなのに皆の視線に、涙が流れた。
そんな。文化祭明けの一日。

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