閑話『喜月の旅 中編

「……それで、その神子っていうのは何処に居るんだよ?」
『喜月の神子はね――……セイン城の地下に幽閉されてるの』
「――……幽閉……? 何故?」
犯罪者と一緒に世界を旅するのは嫌だぞ俺。
『罪を犯したわけじゃないの。彼女は特別……特別に生まれすぎた……』
さっきまでふざけていたようにも聞こえたその声がいきなり真剣になった。
「どういうことだ?」
俺も真剣にそれに聞き返す。
『翼人の羽は見たよね? 何種類か色があるの』
それは知っている。確か――
「あぁ……俺が見たのはフランさんの白い羽と飛び回る青い羽の兵士だ」
『うん。セインではね、羽の色でその人の人生が決まるの。
 白は一般市民。町を作り平穏に暮らすのが主。
 色が付くとお城に入るの。
 学者が緑、兵士が下から青、赤、黒。
 そして――銀が王家』
そういえばそんな話をフランさんから聞いた気がする。

『あ、ちなみに〜セインの人に羽を褒めてあげるとすっごく
 うれしがるんだよ? 普通の人に「キミは綺麗だ」って言ってるようなものなんだから』

いきなり妙に明るい声になって俺に語りかける。
「おい、なんで真剣な話からそうズレる……ん?」
微妙に思い当たる節を見つけて俺は思いとどまる。
『分かったかなぁキツキくん? あんまり褒めると惚れられちゃうよ?』
「いや……そんなことは……」




昨日のことだ。
フランさんが仕込みの材料が足りないので町の反対まで仕入れに行くと外に出た。
親父さんがもう一つ買って来て欲しいというのを聞いては居なかったのだろう、
俺はそれを伝えに後を追った。
「フランさ――」

バサァ――……!

彼女の背に大きく羽が現れる。
それは白くて夕焼けの空に良く映えた。
「ん? どうしたのキツキ君?」
「え、あ……羽、本当なんだな、って」
「あぁ! 見たこと無かったんだっ!
 それなら言ってくれれば何時でも見せてあげたのに」
そういって2,3度羽をばたつかせて見せる。
「いえ。凄く綺麗ですね」
純白、と言うのだろうか。
影になると青みがかるような白さ。
絵の具の白ではなくてもっと純粋に白いと思える白さ。
「えっっあ、そ、そんな大層なもんじゃないって!」

「いいえ。俺は見るのが始めてですけど、こんなに綺麗だと思ったのは初めてですよ」

本当にそうだった。
そうだな、今まで白いものって沢山見てきたけど
こんなに綺麗だと思う白はコレが始めてかもしれない。
「あ――ぅ……あ、ありがと……」
褒められ慣れていないのだろう頬を染めて視線を逸らす。
「いえ……あ、と、親父さんが頼み忘れたもののメモです」
「うんっありがとねっ」

バサッ……!
彼女はそれだけ言って空に飛び立っていった。
「すげっ」
俺は手を翳してしばらくその姿を追っていた――



『さぁっすがプレイボーイキツキ☆ もうめろめろだね!』
「ち、ちがう! 俺はそんな気障な台詞のつもりでそんなことを言ったんじゃ――……!
 そ、それにフランさんは俺のことそんな風に見ないって」
心のそこからの言い訳が溢れる。いや、ホント。
今考えればその台詞も気障だったが本心だ。
そんな俺を見てか更に機嫌をよくするランス。
『まったまたぁ! まま、この結果はすぐに出るんだから〜』
「いいから自分の神子のこと話せよ……。
 ランスの生まれ変わりなんだろ?」
俺は話題を本筋に戻す。
俺の世界に存在する理由なんだ。
『うんっだから今はねセインのお城の地下で幽閉されてるっ。
 ね、キツキお願いがあるの』
彼女は突飛に俺に投げかける。
「は? なんだよ」
『彼女を助けてあげて?』
「はぁ!? 何言ってんだよ! そもそも羽も無い俺がどうやって城に入るんだよ!」
羽に色が付いていないと入れない城。
ただ普通の人間な俺がどうやって入れるというのだ。
『城に入れたら助けてくれるの?』
「……ちょっとまて、それは――」
ランスは口の中に笑いを含んでいた。
『じゃ! お城の敷地までは飛ばすねっ!』
「は!? 何言ってんだチョット待て!!」
しまった……! こいつの思う壺だったかっ
考えてみれば世界の移動を出来るこいつ等がこの世界の場所を移動できないわけが無いだろう……!!
『せーのっ!!』
「……ッノ……アホッ!!!」


世界が白く染まり祭壇が消える。
落ちているのか上っているのか良くわからない感覚を感じ――

『お願いだよ――キツキ』

最後にその言葉だけ聞いて世界が色を取り戻した。


「――て、おおおおおおおおっっ!!?」
お、お落ちてるっっ!!?
確かに城が下に見える気がするが――高くないか!!?
「――ん?」
自分の周りに気配を感じて落ちながら周りを見回す。
「あ――ふ、フランさん!?」
気を失っているのだろうか、俺の少し斜め下を落ちる彼女。
なんとか手を伸ばして彼女に追いつく。
「フランさん!! フランさん!! 起きて!」
起きて飛んでくれると助かる!
と言ってもそう簡単に彼女が起きるわけもなく彼女を抱きかかえた状態で落下する。
「くそ――! これじゃぁ……!」

死ぬじゃないか……!

『死なないよ。キツキはそのまま着地するだけでいいの』
その声がまた聞こえた。
そのときには地面はすぐそこで――。



ドォォンッッッ……!!!


「おい! 何事だ!? 砲撃か!?」
「ぬ……!? 女性か!? 空から女性が降って来たのか!?」
「い、いかん! 気を失っているな……運ぶぞ!」
兵士二人がフランを発見して動揺する。


『囮作戦大成功〜』
「おい! フランさんが連れてかれたじゃないか!」
咄嗟に木陰に隠れたもののフランさんに気付いたときには時すでに遅く、
結果囮にしてしまった。
「おい……大丈夫なんだろうなフランさん……」
『大丈夫でしょ? 別段何かやったわけじゃないしすぐ釈放されてお家に戻るよ〜』
気楽な声が聞こえる。
それが妙にいらだった。
「……おい、なんでフランさんを巻き込んだ」
ギリっと歯が鳴る。
もし何かあったら俺のせいだ……くそ……!
『ん〜? キツキを追いかけてきて祭壇の門の前でウロウロしてたから引き込んだっ!』
「……今度フランさんを道具扱いしてみろ、お前なんか助けに行かないぞ」
『わっわ! ごめんなさい! うえ〜嫌わないで〜〜っ』
「……泣くなよ……」
毒気を抜かれて溜息をつく。
神様かどうかは保留の保留だ。
とりあえず辺りを見回して状況を確認する。
隠れる場所は意外と多いようだ。このまま身を隠しながらとりあえず進もう。
「地下――だったか」
『うん……グスッ……ゴメンね? ゴメンね?』
だから泣くなよ……
「はぁ……今回は許してやるから。泣くな。
 で、何処から地下に入れるんだ?」
見つかったときどうなるんだろうな俺……。
『うんっ! あのねっそこから右側に見える明かりのついてるとこあるよね?』
あそこか……?
俺は身を隠しながらそこに進む。
『裏側に回って――うんそこ。窓をゆっくり覗くと……』

「ぶっっ!!!」

『女子更衣室〜♪』

一目散にそこから立ち去りもとの場所に戻る。
こいつの性格どうなってやがる……!!
『どう? どう? 機嫌よくなった??』
「あー……お陰さまで最悪だ」
この手の冗談ははっきり言ってマイナスだ。
『えー? 男の子でしょ!? ダメだよちょっとぐらい欲情しないと!』

俺はこいつを神と認めないことにした。

「五月蝿い。黙れ。お前なんぞに心配してもらわなくても結構だ」
『うー。男の子甲斐が無いな〜』
言ってろ。それはタケヒトの分野だ。
とはいえ妙に高鳴っている心臓を落ち着ける。
――多少は、まぁ男ですから。だが、時と場合を考えて欲しい。
『反対側が男子更衣室。青兵の服とかに着替えるといいよ』
「はじめからそう言え……ったく」
俺はその言葉に従って男子更衣室へ向かう。
そちらには人がおらず簡単に兵士の服を手に入れることが出来た。

出る前に警備用の棍棒に気付く。
「……ついでだ。持っていこう」

その棒に手を伸ばしたときガチャリとドアが開いた。

「ん?」
「あ……」
入ってきた中年の男が俺を見て止まる。
や、やばい……!
「何だお前、まだこんな所に居たのか? そろそろ点呼だとっとと中庭に行け」
「は、はい!」
どうやら新人と間違われたようで俺は礼をするとドアへ向かう。
「オイ! 棍棒忘れてるぞ! ったく……新人か? そそっかしいな」
「は、はい! 申し訳ありません!」
そういってその人は棍棒を俺に投げるのを受け取った。
「新人なら中央に入って一番後ろの一番右端に並べ。
 今日は棍術指南だからな。しっかりしごかれて来い」
「はいっ! 失礼いたします!」



せ、セーーーフ……!!
俺は走ってとりあえず城に向かう。
中庭って――見えるな。アレだろう。
うお! いっぱい居る!
咄嗟に中庭門の陰に隠れる。
ええっと……とりあえず地下への道も探さないとな……
「オイ新人」
「は、はい!?」
ビクッと体が跳ねる。
さ、さっきのおっさん……!!
「なーにびびっとるか。ほら、来い!」
ずるずると引っ張って指南場へと連れて行かれる。
一気に視線が俺とその人へと集まる。
あー! 見世物じゃないんだ見るなくそ!
どちらかと言うとスパイ活動中なのに……!

「ん? いつも通り遅いお出ましですねカッター隊長……そいつは?」
ずるずる引いて連れて行かれること先頭の段上。
少し広いリングのようになっていて恐らくここで手合わせをするのだろう。
すでに一人位の高そうな人が立っていた。
このカッターって人より大分若く実力もありそうなタイプだ。
「ちょっとへっぴり腰の新人を捕まえてな。シゴいてやろうとおもってな」
結構です……。
あぁこんな風景はあっちの世界でも何度かあった。
俺を鍛えると爺さんが嫌がる俺を引き摺って無理矢理薙刀を持たせるのだ。
「それでは! 各自2人一組になって練習を開始しろ! 名前を呼ばれたものから段上へ!」
『ハイ!!』
そういうと広い中庭に分布して練習が始まった。
「さて、お前が最初だ」
「お、俺ですか!?」
中年のおっさん――強いて言うならちょび髭が特徴だろうか。
そのひとは俺とリングの上で対峙した。
「さっきサボろうとしていただろう? そのバツだみっちりシゴいてやろう!」
ヒュ! 
軽く風を斬る音を立ってて棍棒が俺に迫る。
咄嗟に棍を出してそれを弾いて距離を取った。
「ん――? ほほう。へっぴり腰かと思ったらそうでもないようだな?」
「恐れ入ります……」
そのままその人は何度か俺に打ち込む。
打ち込みが1、2……5そして突きが2回。
それを全てさばいてみせると、初めに俺達に声をかけた若い人が俺に声をかける。
「ほう! 長物に慣れているじゃないか! だが棍棒の使い手じゃないなキミは?」
「……ハイ、まぁ……」

棍術とは、ひとえに棍棒の回転を利用して叩いたり腰を据えて相手を弾き飛ばしたりするものだ。
どの武器よりも上手さと速さを必要とする。
俺はそういった動きはしない。
長物でありながら切るに長けた薙刀使いだ。
「ははは! いや実に良くできた動きだ隊長だからって遠慮することはない。
 叩き伏せてしまいなさい」
「し、しかし……」
いいのか? このカッター隊長とか言ったか……威厳とかさ……。
っていうか目立ちたくないんだけど……。
……あ、そか。負ければいいのか。
「ほほう! やれるものならやってみろ小僧!」
その姿がなんとなく爺さんと被ってカチンと来た。
爺さんは俺に薙刀を叩き込んだ張本人で高圧的で自分勝手な性格だった。
あんのジジイだけは俺がぶったおすと心に決めていた。
「……では……お願いします」
オレは棍棒を右手で握って左手を添える。
道場以外で使うなんて思わなかったな……。
おっさんは自分の間合いにと俺に突っ込んでくる。

浅はか。喝――!

よく爺さんにはそういわれてぶっ叩かれた。
俺は最も早く回る中心に手を沿えて相手の手元近くを棍棒で薙いで体勢を崩させると、空かさず蹴りを入れて相手の棍棒を弾き飛ばす。
体を一回転させて棍棒を腰に当てて右手で固定すると体重を使って足元から薙いだ。
ぐるっと一回転して隊長はリングに尻餅を付く。
「ぐお!!?」

勝負は一瞬、あっけないものだった。
周りから歓声が沸く。

「――ははは! すばらしい!」
「ありがとう御座いました……」
俺は隊長に一礼して段上から降りる。
するとそこにさっきから俺を煽っていた若い人が寄ってくる。
「感動したよ。キミは強い。名前を聞かせて欲しいのだが」
「あ、はい。ジャックといいます。すみません来たばかりなもので……」
ばっちり偽名で相手を見上げる。
「私は赤羽のシェーズ隊長だ。キミのような者が青羽なのは残念だよ」
――そういう差別があるのか。ここは。
まぁ俺は関係ないけどな。
「恐縮です……すみません、トイレってどこですか?」
「あっはっは! 緊張感に欠けるな君は。だがそれが面白い。
 トイレはその門を出て左だ」
「すみません。ありがとう御座います」
俺は彼に背を向けて走り出した。

去っていくキツキを見てシェーズは顎に手を当てる。
「ふむ……良いな。あいつにしよう。カッター隊長」
不敵な笑みで段上を振り返る。
「な、なんだ?」
「アイツはウチの隊で貰うぞ」
立場的には青より赤のほうが位が高いとされる。
だが、隊長に関しては別で全ての位は同位。
「はは……今日見たばかりの新人だぞ?」
「構わん」
ニッと笑みを浮かべてその若さにしての強者の余裕を伺える。
「好きにしろ……次! グラスタ! 段上へ上がれ!」





とりあえず城内の潜入に成功した俺はあえて堂々と道を歩く。
城は灰色のレンガ造りなのだが円筒形に作られているらしくおおらかに道が曲がっている。
とりあえず一方向に回っていれば見回りが出来る。
何人かとすれ違ったが特に何も起きない。
見たところ自分より位の高い色には道を譲るみたいだ。
まぁ分かっていればどうってことは無い。偶然だが見れて良かった。
よし……!
あとは道さえ分かれば……。
(しかしここで独りごと言ってランスに聞いても
 それを見られるといい訳が出来ないしな……)
『別に聞こえてるけど?』
(なら最初から言えよ!)
俺は表情に出そうなのを押さえつつ激しくつっこんだ。
『キツキって……強いんだね』
(そりゃどうも……っていうか場所教えろよ)
『うん! そっちそのまま真っ直ぐ行くと』
(女子更衣室じゃないよな?)
『う……』
そこで言いよどむランス。
図星かよ。
(う……じゃねぇよ! 真面目に教えろ!)

『こ、今度は赤羽のお姉さんたちだよ?』
(いや! そこじゃないっての!)

タケヒトなら手を叩いて喜んでいくだろうが生憎俺に覗きの趣味は無い。
この手の引き合いに必ず出てくるタケヒトには申し訳なくも無いがあいつは生粋のエロだ。
『も〜真面目なんだね喜月ってば』
(生憎そういう生き方しかしらないもので)
あぁそうだな。自分でも色の無い生き方だと思う。
でもコウキよりマシだと思いたいな。



ランスのナビに従って城を進む。
途中休憩室で茶と茶菓子をいただいたり兵士と仲良く談笑していたり。
何をやっているのかちょっと良くわからなくなりながらやっと階段にたどり着いた。
普通もっと、こう、自分の存在を隠すだろ……?
それなのにワザワザ見つかるように彼女は仕組む。
結局彼女の言うとおり全部大丈夫だったのだがそれが癪だ。
「はぁ……やっとか……」
溜息が出る。
『あははっでも疲れては無いでしょ〜』
(バカいうな。俺がどれだけ心削ってきたと思ってるんだ)
話した青兵は結構いい人たちだったけどよ。
赤兵は固いとか黒は荒んでるとか色々文句を言っていた。
青が一番気楽でいいらしい。
それでその中で少し変な情報も入ってきた。
地下にはモンスターが住んでいるという伝説。
これは恐らく地下に近づけないようにするためにばらしたものだろうと思われるが――。

王家しか入れないと言う情報もあった。
それは困る。
とりあえず行ってみるしかないな……。

階段は基本的に暗いが時折つけてあるクリスタルのような物がキラキラと光っていてそれが明かりになっている。
階段を奥に進むと少し開けた場所に出た。
奥に続いていると言うわけでもない。
ここで行き止まりになっている。
妙に綺麗な白い空間。只それだけ。
(……なんだ? 違うのか?)
『あってるよ〜そこから先は王家しか進めないのっ』

だめじゃん。

(んだよここで足止め食うんじゃねぇか……)
どうするか考えていると足音がこちらへ近づいてくる。
ヤバイ……! 流石にここで見つかるわけにはいかない……。
だが周りを見回しても隠れれそうな遮蔽物は見当たらない。

無駄に壁に張り付くともっと怪しいしな……大人しく見つかるか……。


そして覚悟を決めたとき、その人物は姿を現した。
ブルーを基調にした爽やかにも見える
スカイブルーの髪がゆれ、俺を見ると目をキッと吊り上げた。
「……! 貴様、ここで何をしている!」
「申し訳ありません。地下の掃除をと言いつけられたもので……」
素晴らしくこういう言い訳は上手いと自分で思う。
コウキやタケヒトと散々やったからな……。
生徒会とかやってたからってあまり俺達を真っ当に生きているように見ないことだ。
「地下の掃除……それはここでは無い。
 上にあがって場所を聞きなおせ」
「はいっ。失礼いたしました」
俺は深く礼をして階段へ向かう。

足音を立てて階段を上りだんだん足音を弱めると、足を忍ばせてもう一度降りた。

……さっきの人は多分王家ってやつだ。
面倒だけどあの人になんとか道を開いてもらわないといけない。
どうやってやるのかは知らない。
もしかしたら宗教的ななんかで祈りに来ただけっていうのもありだろう。
足音をさせないように細心の注意を払ってさっきの場所へ戻る。

――声が聞こえた。

もしかして――

『ルーツの名をもって鍵とし』

フワッと光が舞う。
――な、何だ!?

『我が血この場所に於いて聖、我が肉かの場所に捧げる贄』

何も無かったハズの壁に光の文字が描かれていく。
 『飛び込んでキツキ!!』
ランスの声が聞こえる。
なんだかよく分からないが――俺はその光の中に飛び込んだ。

『王家の翼を持って扉を開く……!』

ィンッ!!



――また、世界がトんだ。

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