未完成の友人 前編
よくよく考えれば初めての世界で男女の二人旅ってどうなんだろう、と空から降って湧いたように思った。
まぁもう後の祭りだしどうもねぇよな、とそれには一瞬でかたを付けてぐいぐいと袖を引っ張るその子の方に顔を向けた。
「ウィンド! ウィンド!
あれは何でしょうか!? フワフワしてるのですが!」
ぐいぐいしている手は止まらない。早く歩けと言わんばかりである。
先日カードで飛んで二つ目を終えて、一番近くの街へとやってきた。まだマグナスの領域からは出ておらず西側に位置するアークホルンという少し大きな街に居た。
天気は晴天の小春日和。歩いていると少し汗ばむ程度で、街に賑わう人々のせいもあって酷く平和に見える。到着した先日と今日はこの街でゆっくりする事にし、次の出発は明日だ。
日々は目まぐるしく過ぎる。休日とはいえオレはアリーの護衛役である。ほぼアリーに引き摺られるように街を回って一日を過す。
アルフィリア・リージェ・マグナスことアリーは比喩する事無く王女様のような美しさと少女である可憐な人間である。金色の長いふわふわとした髪に空色の瞳。黙っていれば人形とも思えるような顔立ち。人目に止まりすぎるからとフードマントを常に被っているほどだ。
ただ、最近我侭が増してきたせいか見えてる先の蝶を全力で追いかけてるだけの猫に思えてきたが……まぁ気にするのもアレだ。
どんなカタチであれ美人を横に連れて歩いているのだから文句を言うのは野暮だ。
「ん、ああ。綿菓子かな? へぇ、こっちの世界にもあるんだなああいうの。
確か砂糖だから甘いぞ」
「なるほど……!」
「あ、こら。変なもの買うなよ? 質素倹約を昨日おれに散々言っておいて自分はそれか?」
「あ、うっ、で、でも! 興味が尽きないのですっ。食べたいではありませんかっ
あっあれも可愛いです! なんでしょうっ?」
初めは物憂い冷静なお姫様なんだと思った。
お城を鳥かごだと言ったり、街の暮らし常識を知りたいなどと言っていたり。
そう、基本的にはお姫様である。
でももっと根本的に考えれば――普通の女の子だった。
「目移り早ぇえよ」
「行きましょうウィンドっ」
キラキラしてる彼女の目に負けて仕方なく後を付いていく。
おれは此処でどうするべきなんだろうか。従者っぽくなってればいいのか。別に構いはしないがそういうのには向いてない。従者っていうかボディーガードぐらいだな。
それにしても人が多い街だ。だからこそ店も多く威勢の良い掛け声が色々な場所から聞こえてくる。前を歩くアリーがふと何かに目を奪われて足を止めた。
あ、と思って声をかけようと思ったがすでに事故は起きた。前をフラフラと歩いていた誰かとぶつかって二人で派手にこけた。
「あっ!」
銀色の長い髪をした女――。耳が長く尖ってるのをみると話に聞いたエルフっていう種族か。
ビックリするほど端正な顔をしていてポスターなんかになっていそうなほどの美貌。
とりあえずアリーのほうを起こすと彼女は慌ててその銀色の紙の女性に声をかけた。
頭を押さえて長い髪に表情は隠れていた。何も言わずプルプルと頭を振って、アリーを見上げた。ブルーの瞳をした線の細い人で、肌も白く見ほれる麗人である。格好はシンプルでシャツの上にチョッキを着ていた。大き目のズボンとブーツ。
――そこまで見て違和感を覚えた。
「あ、す、すみませんっ」
アリーが声をかけて手を差し出す。
「あーわりぃな今ちょっと他所見してた」
立ち上がってアリーに笑顔の手を取った。
「ああ、こんな美しい人にとんだ失礼を。
良ければお詫びにお茶など如何でしょう?
美味しいケーキの出るお店に連れてきますよ」
女だと思っていたそいつは声を聞くとすぐに男だとわかった。
とんだナンパ野郎だ!
まぁ、とちょっと満更でも無さそうなアリーに焦ってまてまてと間に割り入る。
「アリー、ナンパに引っかかってる場合じゃねぇだろ!」
「なんぱ?」
ぴよっと首を傾げるアリー。
「……あら、でも素敵な殿方ですわ?」
「なんだ? あんた誰?」
聞かれて焦った。実際こいつとは一緒に旅をする仲間であってそれ以外何も思い浮かばない。
男を前に途端にこの言葉遣い……。コイツ並のウザさのナンパ師じゃねぇ。一番ウザい奴だ。
一瞬考えて達した結論は先ほど考えた事だ。
「ボディーガードだ」
「そうでしたっけ」
アリーですら首を傾げる。
「いや……、従者じゃねーし」
「へぇ、じゃぁいいじゃねーか。
オレはヴァンツェ・クライオン。
ヴァンって呼んでくれ」
おれを無視してアリーの前に歩み出るとキラキラとした笑顔でそう名乗った。イラッと来たが同じく満面の笑みの彼女を見てしまって怒るに怒れなかった。
「私はアルフィリア・リージェ・マグナスです」
言い切って笑っていた彼女はその瞬間気付けなかった。
相手のヴァンツェという男がぴたりと動きを止めたと思ったら豆鉄砲をくらった見たいな顔をして彼女を見ている。
おれとアリーは目を合わせて首を傾げる。
「……は、?」
そいつは少し引きつった笑いでアリーを見た。
「あっ、アルフィリア・リージェ・マグナス、と申しますっ」
聞こえなかったと判断した彼女はもう一度声を大にしてその名を言った。
周りにも聞こえたのだろうざわめきが一瞬途絶えたような間があった。
「――……! し、失礼しました! 王女様!」
バッと片膝をついて男が頭を下げる。
「えっ!? あっ!
ば、ばれてしまいましたウィンド!」
ばれたんじゃないばらしたんだ。とか言っている場合じゃない。周囲の視線が一気に集まっておれ達を中心にちょっとした空間ができ、人々がこちらを見ている。
「バッカッ! こっから逃げるぞっ走れっ!」
「はいっその、すみません頭を上げてくださいっ私王女じゃないですしその何も無かったことにしていただけるとありがたいのですっではっ!」
アリーの手を引いて人込みを掻き分ける。とりあえずどっか店にでも隠れないと――……!
一目散にその通りから離れるように逃げ、息が切れ掛かった所で適当な店に入った。
彼女は一国の姫である。
彼女が鳥かごと称する城を抜け出しこの街までやってきた。折角手に入れた自由も束の間、当然ソレは国を挙げての騒ぎとなってたくさんの説が流れているようだった。
最近になってどうやら彼女の似顔絵を描いた張り紙が出回っているようだった。そろそろ顔も隠せるような服を買わなければ、なんて話もしていた。
でも、そんな自由じゃない世界を彼女はいいと思っているのだろうか。
「ふぅ、失敗でした……。そう言えば名前を変えなくてはいけません」
「そうだな……名乗りはかえような。宿はどうやってたんだよ」
「当然、本名でした」
当人の淀みない笑みの前に溜息を吐いた。成る程……そりゃこっち方面に情報が早いわけだ。
どんどんおれ達は自由じゃなくなって犯罪者のように他人の目に脅えなくちゃいけない生活を強いられる。
自由ってこういうものじゃないだろ……。
「どうすりゃいいんだろう」
「ええ……いい名前があるといいのですが……。
ウェイトレスさん、すみませんこのタルトとアールグレイを一つっ」
このお姫様は心配する場所がずれてる……マイペース過ぎる……。
おれが溜息をついて頭を抱えているとツカツカとこちらに近づく足音に気付いた。
「オイ、あんた。ちょっとツラ貸せ」
銀色の長い髪。鋭い目つきでおれの首根っこを掴んだ。
「……あ゛? いいぜオイ」
真っ直ぐ睨み返してその好戦的な態度に応じる。
「あ、ちょっと、ウィンド!」
ガタッと立ち上がろうとする彼女を片手で制する。
「心配ねーよ。ちょっと待ってろ」
そう言ってそいつの手を弾くと店を出るために出口へと歩いて行く。
「そうではなく……!」
何かを言っている途中のアリーを置いてその場を立ち去った。
外に出てすぐ、振り返った。丁度4歩ほど離れた位置に立ってそのエルフの男はおれを睨む。
「で、何?」
そんな視線は浴びなれていた。だからこそ理由を問う。
「何じゃねぇこの犯罪野郎」
そう言っておれに紙を投げつけた。
その紙は――アリーの捜索願いだ。報酬額は百万。目撃証言に黒髪短髪の男性と一緒でその賊に攫われた可能性がある、と書いてある。
先に賊って決められてるぞこれ。呆れて溜息をつくいて視線を上げるとまだそいつはぞくっとするほど冷たい視線でおれを睨んでいた。
「はぁ、違う。さっきも言ったがボディーガードだ」
「へぇ、どっちでもいいけどな」
「そうかよ」
空気が張り詰めてピリピリとする。空気が凍っているようだ。
次に動きがあったら間髪いれずに詰めて一発入れる。
それだけを考えてソイツを睨んだ。
「死ねッ――!」
瞬時に青色のラインが表れておれを差した。
魔法使いか――!
横へと大きく飛ぶとさっきまで居た場所の空気が爆発を始める。
ボンッッ!
「ウィンド! 店先であば―――きゃぁ!?」
おれ達を追って出てきたアリーが、その爆発に身を引いた。
「危ないぜお姫様。引っ込んでな!」
エルフの男が彼女を押し込んで扉を閉めると再びおれのほうへ手を向けた。
そして手元に無数の魔法陣が現れ、真っ白に光りを帯びる。次の瞬間には無数の氷柱がマシンガンみたいに飛んで来た。
「うお―――!?」
ソレを走って避けていると「ウゼぇ!」と言う声と共に地面に手をついた。
ドゴゴゴゴゴッッ!!
地面が盛り上がったかと思うと氷の柱が一直線にはえておれを狙ってくる。後ろへと飛びながら拳を構えた。さすがに回りの人達が叫び出し、その通りから人々が逃げていく。自警団のような人たちもいるのでそいつらが来る前に終わらせたい。
その男は――何も言わず、容赦をする様子も見せない。
なら、こっちも必要ないのではないかと、疼く。
「―――オォォゥラァァ!!!」
ボッッ!! バゴォオォォッッ!!
氷柱を思い切り殴り飛ばして砕く。いくつも連なっていた氷柱を真っ直ぐ殴って衝撃弾のような一撃。
破片がエルフの男へ向かって飛んだが腕を振るうとボゥっと真っ赤な炎が舞い上がってその氷の破片を全て溶かす。
全力でそいつとの間を詰める為走る――。二十歩程度離れたその距離は真っ直ぐおれの二歩程度の時間。
「チッ!」
完璧に捕らえた間合いだ。眉間に皺を寄せてソイツは手を振るう。ぶわっと突然下から風が巻き起こり、手を振るった時には木の葉のようにひらりと空に舞い上がった。
「消えろ!!」
叫んで右腕を翳す。
「収束:1000 ライン:両掌の詠唱展開!!」
初めてそいつの詠唱を聞いた。ただの魔法使いだと思ってたのに、普通の法術も使えるのか――。
術式:砂塵の巨大弓<アディオ・ド・バリスタ>!!!」
太陽を遮るように巨大な弓が現れる――。それは真っ直ぐにおれをねらっていて、どうも少し引いた程度で避けられる物じゃない。
それにコレだけでかいといろいろなものに被害がでる――。
両手を強く握って構えた。
覚悟を決める。あいつは強い。
『術式!!』
ゴァ! 風が集まる。足元に集中して空を見上げた。おれは完全に地上の近接が主戦の人間だ。地対空なものになると滅法不利が回ってくる。
それを補うため。それをおれがどうにかするため。戦女神が教えてくれた世界への抵抗方法。それが――。
『風 神 翔 脚ッッ!!!』
ドッッッ!!
地面を蹴り、ロケットのように空へ突き進む。風の抵抗を殆ど受けず、進むために後押しもしてくれる。その瞬間自分は風になっているといっても過言ではない。
受けてやろーじゃねぇの――、一発勝負!!
「ぬああああああ!!」
左腕を振りかぶる。
「――っ、食らえェッ!!」
弓を放つようにその右手を離とその弩級の弓が放たれる。
その弓に視界が覆われつくされ、その衝突の瞬間にあわせて左腕を大振りに当てた。
―――ズドォォォンッッ!!!
重い―――その一撃を受けて左腕が軋む。押し負けると、地面に叩きつけられて押しつぶされるだろう。
そんなものに、負けてやる気など、微塵も無いが――!
「おおおおおぉぉぉおお!!」
砂の固まりを割り進む。そこで止まるわけには行かない。この拳はあいつに届いてない。ザリザリと肌を削られながらその術中を進む。
そして不意に拳の先が軽くなった。
ボッ――!
空中に拳が投げ出されるように打ち出される。左手一つで奴の目の前へやって来た。
「―――よォ!」
「……!!」
ズガゴッッ!!
その勢いを銀髪の術士の顔にぶち込む。頬に向かって結構いい音で抜けた。
だが大した威力にはならなかったはずだ。飛んできた勢いの左手を当てただけで右手を振るのはやめた。どうしてもその一発が当てたかったから。
エルフの男と一緒に盛大に落下を始める。
ふと、思った。
おれは大丈夫だがあいつは――。動く様子を見せない。
殴ったはいいが気を失ったか? もしくは殴られて正気になれず術が使えなかったらあいつは地面に打ち付けられる――?
手を伸ばしても届きはしない。
風神翔脚は地面を蹴る技だ、間に合わない。
「術式:大空を泳ぐ羽根<アウラ・メド・セーヴァー>!」
落ちる鳥の羽根の様にゆっくりと景色が進む。
その術が誰の物かはすぐに分かったが同時に冷や汗を覚えた。
神子とシキガミは多少の以心伝心ができる。地表に見える彼女は俺達を険しい顔で見上げていた。
これはかなりの説教を覚悟しなくてはいけない。
地面に降り立ったおれにスタスタと歩み寄るなり、彼女は大きく両手を振りかぶった。
パンッッ!
目を閉じて受けたが両頬は真っ赤になるに違いないであろう爽快な音を立てた。彼女は何も言わずエルフの男の方へと走ってゆく。
銀髪のエルフは丁度背を向けた状態で降り立ったところだった。
「大丈夫ですかっ!?」
アリーがそう言いながら話しかけたが、彼女には一切目もくれず血を吐き捨ててこちらを向いた。
「 殺 す ! 」
明確な殺意が空気を揺らしてビリビリと伝わってきた。思わず身構えると――、また
パァン!
とさっき耳元で聞いた音が鳴った。
見ると、アリーがその銀髪の主を右手で思い切り引っぱたいた後である。
我を失っていたその男が途端に引き戻されて驚いた顔で彼女を見ていた。
「おやめなさい!
ウィンドは賊ではありません。私を助けてくれたのです。
私の恩人にその手を向けることは私に向けるのと同じだと思いなさい」
その強い物言いは彼女が王女たる強さである。
普段の彼女とのギャップには時折驚かされる。
「そこに直りなさい! ウィンド!! 貴方もです!!」
「うげ、まじかよ!」
「早くなさい!!」
「お、おお……」
アルフィリア王女はご立腹である。泣く子も黙る形相でおれ達を睨みつけ息を吸った。そしてドスの利いた声を使って怒鳴り始める。
「いいですか貴方達! 貴方達は自分達がどれほどの事をしていたのか分かっていますか! 見なさいこの惨状を! 街は壊れ道が塞がれ、砂に汚れてしまっています!」
それ全部おれのせいじゃ無ぇ……!
おれは空を見上げた。雷が落ちそうな天気ではないはずなのに。すでにこの説教が長いのは分かっている。憂鬱だと溜息を吐いた。
「ウィンド!! 聞きなさい!!」
「う、うすっ……!
くそ、覚えてろよてめぇ!」
銀髪のそいつに文句を垂れようとしたがぴしゃりとそれは遮られる。
「ウィンド!!」
「おれは殆どやってねぇ!」
「その喧嘩を買ったのは貴方です!! そもそも貴方がやすやすと話もつけずにそんな野蛮な事を始めてしまうのが良くないのです! 貴方に犯罪者になられると本当に私が庇えなくなって困るのです! 貴方は自分が持っている力を把握して心に余裕と節度をもって人々と接しなさいとあれほど――……!!」
――おれは空色の瞳の向こうに空を見た。もはや目を逸らすと叱られる材料になってしまう。それで1時間の延長を食らうぐらいならおれは自動返事マシーンとなっておこう。この旅の中でそうなる技術をマスターしている。となりのソイツは初めてだろうが―――。初めてだろうが、そいつはお構い無しに叱る。あらゆる聞かないで居る方法はあるがほぼおれによって使い切られている為、延長コースは免れない。くどくどと続く説法のなかで二回程ソイツに向かって行ったが同情はしなかった。
「……し……失礼いたしました……王女様……」
「ゴメンナサイー……モーシマセンー……」
ぐったりと、おれ達二人は道中での説教が終わってうな垂れた。その瞬間の民衆の歓声は凄かった。まぁ、殆どが最後まで見ていたわけではないけど。拍手喝采の現場に我に返った彼女が恥ずかしそうに頭を下げたり手を振って答えたりする。
大の男二人がアリーに完敗である。
「ひ、ひとまずっ先ほどのお店に戻りましょう。御代も出していないので払わなくてはなりませんし」
「へーい」
「……」
おれ達は歩き出すが銀髪のエルフは溜息を吐いてその場から立ち去ろうとする。
「ヴァンツェ。貴方もです」
ガッ、とその袖を掴んで動きを止める。
「オイ、抜け駆けは許さん」
おれはそいつの首根っこをつかんで引き摺って歩く事にした。
「くっ……、わかったっ。放せっ。クソ、災難だ……」
ふふ、とおれはそいつに向かって笑う。
バカめ口を滑らせやがった。
「災難とは何ですかっ! 貴方は自らの力を制約して街の中でつかうなどと言う言語道断な行動をしないようにしなくてはいけません! その口の悪さも良くありませんし貴方に折角持ち合わせている品性を欠くことになってですね――……!」
何かを言い返そうとしているが彼女は正論を話しているだけに過ぎない。故に何を話そうと言い訳に過ぎずぴしゃりとソレを封じる説教が始まる。
おれと目が合うと知ってやがったな、と口を動かした。もちろん、とちょっと同情気味の表情で答えておれは店へと向かう。
「後は店の中でしようぜ。喉乾いたろアリー」
「礼儀礼節は―――あ、はい。そうですね。お水を頂ければもっと喋れます」
「うん。頑張れ」
「……逃げて良いか……」
そいつはそう呟いたがしっかりと笑顔のアリーに袖を握られていた。
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